【開催レポート】未来クライム「Webディレクター体験講座」第5回

令和8年(2026年)8月30日(日)、美唄市民会館にて、未来クライム「Webディレクター体験講座(Wix体験会)」の最終回となる第5回目が開催されました。


本講座は、パソコンの基本操作に不安を抱える未経験者からスタートし、ノーコードWeb制作ツール「Wix」を通じて、単なる技術習得にとどまらず「将来的にフリーランスとして自走し活躍する」ことを目指す美唄市のデジタル人材育成プロジェクトです。
全5回、約2ヶ月にわたる切磋琢磨の集大成として、この日は受講生5名による制作サイトのプレゼンテーションと、今後の目標を語る成果発表会が執り行われました。

■受講生5名による個性豊かな成果発表

発表会では、受講生一人ひとりが「制作時のポイント」「講座の振り返り」「今後の目標」について、自身が制作した実際のWebサイトを実演しながらプレゼンテーションを行いました。

1. 受講生Aさん:アイスクリーム店のサイト
トップバッターを務めたAさんは、見やすく分かりやすい配置にこだわり、お気に入りの参考サイトの「動き」をWix上で徹底的に再現することに挑戦しました。

自動で美しくフェードイン・フェードアウトするスライドショーの実装や、マウスオーバー時のカラー変化、画像をエディタ内で丸く切り抜く技術など、細部まで工夫を凝らしました。

前職での経験から「写真の扱い」に興味を持ち、受講期間中は街のチラシなどでもフォントや配置を意識して観察するようになったと語り、日常の視点が大きく変化したことを明かしました。


2. 受講生Bさん:文房具店のサイト
Bさんは、大好きな「文房具」をテーマにした、温かみのあるサイトを構築しました。

最もこだわったのはオリジナリティです。ご自身で手書きした手作りのロゴや装飾用の手書き線を画像化してWixに取り込み、唯一無二の世界観を演出。講義で学んだ「近接」の原則を忠実に守り、余白の美しさにこだわりました。

福祉分野で対面対話をメインにしてきたBさんですが、この講座を機に「パソコンを使った仕事」のイメージが明確になり、在宅ワーク獲得に向けた新たなオンラインスクールにも自主的に申し込むなど、高い自走力を示しました。

3. 受講生Cさん:キャンドルブランドのサイト
Cさんは、とにかく「全体の体裁を整えること」に心血を注ぎ、テンプレートの豊富な機能を最大限に活かした美しいサイトを完成させました。

「今主流のオンラインではなく、美唄現地で直接講師からレクチャーを受け、対面コミュニケーションが取れたことが何よりありがたかった」と話し、学びの環境への深い感謝を述べました。

自発的にSlackに「単語帳」チャンネルを作成することを提案し、全員のつまずきを解消する仕組みを作ったのもCさんです。今後は「知り合いのお店のサイトなどを試しに制作し、遊びながらアウトプットと自学を続けたい」と、楽しむ姿勢を今後の抱負として語りました。

4. 受講生Dさん:優雅な紅茶専門店のサイト
Dさんは、紅茶の上品な世界観を壊さないよう、落ち着いたカラーパレットと洗練されたトーンで統一した美しいECサイトを制作しました。

驚くべきことにDさんは、今年新しく実装された最先端のAIエディタに自らたどり着き、AIアシスタントに適切にプロンプト(指示)を出しながらサイトを構築しました。

返品ポリシーなどの複雑な複数ページを、AIへの指示だけで特定商取引法に基づく表記の1ページへ綺麗に要約・合体させるなど、最先端テクノロジーを使いこなす「AIディレクター」としての卓越したセンスを披露し、関係者を大いに驚かせました。

5. 受講生Eさん:自社アパートの入居案内サイト
大トリを務めたEさんは、他の方々のECサイトとは異なり、実際に自社で保有しているリアルな物件を紹介する不動産情報サイトを構築しました。

「曇り空の物件写真を、AIを使って鮮やかな青空へ加工する」「プロギャラリーを使って部屋の様子を視覚的に伝える」など、実務を強く意識した実践的なアプローチを展開。会社概要にはアットホームな魅力が伝わる工夫も施しました。

「やればやるほど凝りたくなる中で、納期(有限な時間)を意識した妥協の重要性も学んだ」と、すでにプロのディレクターさながらの視点を持っており、今後は自社アパートのサイトを実際に公開・稼働させることを目標として掲げました。

■講師・運営関係者の総評
5名の発表を終え、メイン講師の岩下氏は「受講生の皆さんが想定を遥かに超える高いクオリティのアウトプットを作り上げたことに大変驚いている。この短期間での技術的な習得と、細部へのこだわりは本当に素晴らしい」と、受講生たちの計り知れない成長に対して惜しみない賛辞を送りました。

また、本トライアル事業の運営事業者であるアスノシステム株式会社の楠氏は、「Wixという優れたノーコードツールを入り口に、全員が自発的に調べ、イメージ通りに形にする力を身につけた。参加者一様に利用者目線で制作していたことが大変印象的だった。」と評価し、将来連携企業を通じて都市部からの実案件を美唄に供給し、地域で稼げる「デジタルワークファクトリー」の基盤を作っていく構想を力強く語りました。

その後、出席した受講生、講師、関係者全員での笑顔の記念撮影をもって、発表会は晴れやかに幕を閉じました。

■まとめとこれからの展望
パソコンの操作に不慣れな状態からスタートした5名が、約2ヶ月・計20時間の講義を経て、実用的なWebサイトを自らの手で制作し、さらには自発的にSlackで協力し合う関係を築き上げました。

これは、単に「Wixの操作方法を覚えた」という技術習得にとどまらず、本プロジェクトの目的である「受講生同士が連携し、フリーランスとして自律的に活躍していく」ための、美唄市における確かな第一歩となりました。

受講生の皆さんは一様に「これで終わりにするのではなく、今後も自発的にサイト制作や学習を継続したい」「次年度の本格的な講座に期待している」と前向きな姿勢を示しており、美唄市における新しい働き方の定着と、今後のデジタル人材育成事業のさらなる発展が期待される素晴らしい締めくくりとなりました。